このページでは相続税対策の成功例をご紹介致します。
目次
成功事例1 生前贈与のフル活用
相続税対策は、亡くなられた後からでは間に合わないケースも多くあります。
相続税対策は生前に行うことで制度をうまく活用することが重要です。
相続が発生する前の相続税対策としての「生前贈与」の成功事例をご紹介します。
相続発生前の状況
- 現預金 1億円
- 自宅土地 5000万円
家族構成
ご主人、奥様、長女、次女(長女、次女は別居)
相続税対策 生前贈与
贈与税の配偶者控除 自宅土地2000万円
(自宅土地が5000万円→3000万円に減少)
住宅資金贈与 1500万円×2人=3000万円
(現預金が1億円→7000万円に減少)
暦年贈与(現金) 200万円×3人×5年=3000万円
(現預金が7000万円→4000万円に減少
相続発生時の財産状況
現預金 4000万円
自宅土地 3000万円
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合計 7000万円 < 基礎控除 8000万円以下で相続税ゼロ!
ポイント
3種類の贈与をフル活用することで財産を基礎控除以下にすることができました。
贈与しやすい現預金は計画的に贈与を活用して財産の移転を進めましょう。
また次の相続(奥様の相続)の時に相続税が生じないように、財産分割を考える必要があります。
このケースであれば、自宅土地はいずれかのお子様が相続した方がベターです。
現預金は動かしやすい(贈与しやすい)ですが、土地は動かしにくい(登記する必要がある)ので。
成功事例2 賃貸アパートの建設
相続税が複雑な理由として不動産の評価があります。
アパート建設での相続税対策の成功事例をご紹介します。
相続発生前の状況
- 現金 2000万円
- 自宅 3000万円
- 駐車場土地 6000万円
家族構成
ご主人、奥様、ご長男
相続税対策 賃貸アパートの建設
賃貸アパートの建設 アパートの建設資金3000万円を息子さんから借り入れ
(借入金が3000万円増加)
自己資金と合わせて駐車場に5000万円のアパート建設
※アパートの評価額は投資額の40%
(5000万円の現金が2000万円のアパートに減少)
※アパート用土地は評価が下がる
(6000万円の土地が5000万円に減少)
アパートの賃貸収入は毎年お子様に110万円の範囲内で生前贈与
(現預金の増加はなし)
相続発生時の財産状況
現金 100万円
自宅土地 3000万円
アパート土地 5000万円
建物 1200万円
借入金 △2500万円(借入時から500万円程返済)
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合計 6,800万円 < 基礎控除 7000万以下で相続税ゼロ!
ポイント
アパート経営のリスクを別に考えれば、アパートの建築は相続税対策としてとても有効です。
アパート建設だけで4000万円の財産を減らすことができました。
このケースのポイントはご家族からの借入金で建設費用を賄った点です。
銀行に借りるよりも利息も低く設定できます。
家族間で資金が動いているだけですので様々なリスクも軽減されます。
アパートはとても有効な手段ですが、アパート経営がうまくいくことがすべての前提条件です。
アパート経営がダメになった場合も考えて判断する必要があります。